現在、惑星探査機が火星を初めとする各惑星に向けて打ち上げられているが、これらが惑星の大気圏に突入するときの熱流束を予測することはミッションの成功上極めて重要である。本研究室では、分子の解離・電離・振動を考慮した熱・化学非平衡流れの計算コードを開発して、地球大気や火星大気への突入流れを数値シミュレーションしている。たとえば、火星大気にエアブレーキ型宇宙船が突入すると強い離脱衝撃波が発生して二酸化炭素が解離し一酸化炭素や酸素原子などが生成されるとともに強い空力加熱が生じる(Fig.3)。
発表論文
S.Yamamoto, H.Nagatomo, and H.Daiguji, An Implicit-Explicit Flux Vector Splitting Scheme for Hypersonic Thermochemical Nonequilibrium Flows, Proc. of the 14th Int. Conf. on Numerical Methods in Fluid Dynamics, Lecture Notes in Physics., 453,1994, pp.314-319, Springer-Verlag.
長友 英夫, 山本 悟, 大宮司 久明, 極超音速熱・化学非平衡を考慮した鈍頭物体後流の高解像度数値解析, 日本機械学会論文集B編, Vol.62, No.600, 1996, pp.3052-3057.
H. Nagatomo, S. Yamamoto, H. Daiguji, Numerical Investigation of Shock Interference in Hypersonic Thermochemical Nonequilibrium Flow, Proc. of the third ECCOMAS Compu. Fluid Dynamics Conference, Paris, 1996, pp.39-44.